📝 私の現状:言葉の壁の向こう側
こんにちは。私は失語症と**聴覚情報処理障害(APD)**を抱えています。
特に失語症はウェルニッケ失語というタイプです。健常者の方には想像しにくいかもしれませんが、私の抱える一番の困難は、**「耳に音は入っているのに、それが『言葉』として意味をなさない」**ということです。
頭の中では、言葉や情報が霧のようにぼやけて、ごちゃごちゃになってしまいます。
🗣️ 私が日常で感じる「言葉のバリア」
会話や文章に触れるとき、私は次のような「言葉のバリア」に毎日ぶつかっています。
- 長い文章や速い会話は、途中でストップしてしまいます。
- メールやウェブサイトの文章が長すぎると、途中で頭がフリーズしてしまい、最後までたどり着けません。話すスピードが速すぎるときも同じです。
- 難しい言葉や専門用語は、脳の処理が追いつきません。
- 特に漢字が多い文章や抽象的な表現は、一瞬で「理解不能」のマークがついてしまいます。
- 「たぶん」「後で」「適当に」といった曖昧な表現が苦手です。
- 何をどうしたらいいのか、具体的な行動が分からなくなってしまうため、とても不安になります。
- 重要度の低い情報は、すぐに忘れてしまいます。
- 新しい情報や複雑な手順を覚えるのが苦手なので、優先順位が低い情報はすぐに抜け落ちてしまい、あとで困ることがよくあります。
✨ 私が「インクルーシブデザイン」を必要とする理由
このような困難を抱える私にとって、インクルーシブデザインという考え方は、ただの「優しい配慮」ではなく、**「私が社会に参加するために欠かせない道しるべ」**だと感じています。
インクルーシブデザインは、「障がい者だけ」のためのものではありません。それは**「一人ひとりの違いに合わせて、最適な情報伝達や環境を作る」**ことです。
💖 私が期待する3つの「やさしさ」
インクルーシブデザインが広がることで、私の日常がどれほどスムーズになるか、期待していることを具体的にまとめました。
1. 📰 情報をシンプルに、わかりやすくする工夫
一番必要なのは、文章の「整理整頓」です。
- 長い文章は短いセンテンスに区切って、一つずつ処理できるようにしてほしいです。
- 漢字にはふりがなを振り、難しい言葉は避ける。
- 太字や記号を使って、**「要点はここ!」**と明確に示してもらえると、情報を見失わずに済みます。
2. 🗣️ 伝達方法の多様化
音声や文字に頼るだけでなく、別の伝え方があることも助けになります。
- 音声での説明だけでなく、イラストや図を必ずセットで使う。
- 会話のスピードを、意識的にゆっくりにしてほしい。
3. 📝 あいまいさをなくす工夫
具体的な指示があれば、私は安心して動けます。
- 指示を出すときは、「〇〇を15時までに3つ準備する」のように、数字や具体的な行動で示してもらえると、迷いがなくなります。
🤝 誰もが生きやすい社会へ
インクルーシブデザインが素晴らしいのは、私のような障がいを持つ人が使いやすくなる工夫が、すべての人を助けるからです。
- 子育て中で忙しい親御さん:短い時間で、間違いなく情報を理解できます。
- 外国語が苦手な人:イラストや図があれば、言葉の壁を越えられます。
- 疲れている人、初めて使う人:整理された情報のおかげで、集中力がない時でも安心です。
誰かを特別扱いするのではなく、**「その人の状態に合わせてデザインする」**という考え方こそが、本当に豊かな社会を作るのだと思います。
インクルーシブデザインが、もっともっと広がることを心から願っています。
私のラウンドページ(LP)も見てください。
ID2 – テクノフォート国際特許事務所「不便」を「発明」に変え、特許で守る。失語症の弁理士が支える、インクルーシブな未来。 あなたのアイデアは、誰かtechnofort.biz


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