最近、人里への出没や人的被害のニュースが相次ぎ、私たちにとって身近な脅威となりつつあるクマ。
もし山林で遭遇したら、あなたは正しく対応できるでしょうか。
私たちの右脳には、ぬいぐるみやキャラクターのイメージから「熊=かわいい」という印象が強く残っています。
しかし、左脳で冷静に考えると、走る速さも力も、熊は人間をはるかに上回る“恐ろしい猛獣”です。
このギャップを理解することが、まず命を守るためのスタートラインになります。
「かわいい」というイメージは、とても危険な幻想です。
ヒグマの生態を知る専門家は、その実態を「日本最強」と断言します。
その生態と恐ろしさを学ぶため、北海道のクマ施設「ベア・マウンテン」を取材しました。
✅ プロも徹底する、死亡事故への備え
施設の獣舎に入る前に、その厳重な安全管理に驚かされます。
「クマの部屋に入る扉も2重。南京錠も2重。必ず2人以上の人間で獣舎に入る。安全策ですね」
(ベア・マウンテン 坂出勝園長)
たとえプロの飼育員であっても、ほんの少しの油断が即、死亡事故に直結することを肝に銘じているのです。
🐻 圧倒的な身体能力:スピード・パワー・柔軟性
獣舎の奥には、日光浴をする巨大なヒグマが。その体格は380kg、立ち上がれば約3mにもなります。
■ 人類を軽く凌駕する「時速50km」の俊足
全力疾走は時速50km。100mを約7.2秒で走破します。
人類最速のウサイン・ボルトの記録(9.58秒)を2秒以上も上回る速度です。
実際、走行中の車と並走するクマの映像が残っています。
■ 鋼をも破壊する「パンチ力2トン」
そのパンチ力は2トンと言われています。
これは、力士の立ち会いの衝撃(約1トン)の倍の威力。フロントガラスなど簡単に破壊します。
「襲われるようなことがあったら、もう覚悟しないといけないぐらい、日本最強」
(ベア・マウンテン 坂出勝園長)
さらに、持久力があり、体は大きくても柔軟、そして泳ぎも得意です。もはや、逃げ場はどこにもないと言えるでしょう。
🚨 もしクマの「鳴き声」を聞いたら、即、退避!
一見穏やかに見えるクマですが、その鋭い爪が本来の凶暴性を物語っています。
そして、特に注意すべきは「鳴き声」です。
「普段、鳴き声っていうのはほとんど発しません。緊張状態でその時に威嚇として鳴き声を聞くことがある。声が聞こえる範囲に自分がいるんだと思えば、すぐにでもその場を離れるというのが一番いいと思う」
(ベア・マウンテン 坂出勝園長)
クマが声を発するのは、緊張して威嚇している証拠です。
それは、あなたがクマの縄張りに侵入し、危険な状態にあるというサインなのです。
もしクマに遭遇してしまったら?
- 興奮させない:大声を出したり、走って逃げたりすると、反射的に襲われます。
- 顔を背けずに:クマから目を離さず、にらみ合うような状態は避けます。
- ゆっくりと後退り:背を向けず、視線を外しながら、その場を静かに離れます。
クマは「かわいい」動物ではありません。圧倒的な身体能力を持つ「恐ろしい猛獣」です。
その生態を正しく知り、山林に入る際は鈴やラジオで自身の存在を知らせ、遭遇そのものを避けることが、何よりも大切な命を守る行動なのです。


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