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室外機は猛暑に弱い?命を守るエアコンの熱対策

2025年夏、日本各地が記録的猛暑に見舞われています。最高気温が40℃を超える日も珍しくなくなり、「エアコンが動かない」「ぬるい風しか出ない」といったトラブルが各地で相次いでいます。

その背景には、私たちが見落としがちな「室外機の故障リスク」が潜んでいます。

この記事では、命を守るために欠かせないエアコンの室外機を猛暑から守る方法について、専門家の見解と具体的な対策をもとに詳しく解説します。


目次

■ なぜ猛暑で室外機が壊れるのか?

まず押さえておきたいのが、「室外機は意外と過酷な環境に置かれている」という点です。ベランダや家の外壁の横など、屋根のない場所に置かれていることが多く、直射日光をモロに浴びてしまいます。

家電修理の専門家である「栄電気」の沼澤代表は、次のように語ります。

「最近の猛暑では、アスファルトや壁の照り返しなどで、室外機の周辺温度が50℃近くに達している場合もある。室外機のモーターにかなりの負荷がかかり、故障に至ることも少なくない。」

つまり、たとえ天気予報で「最高気温32℃」と表示されていても、実際の室外機周辺の環境はもっと厳しいのです。


■ JIS規格の「限界温度」は43℃

日本工業規格(JIS)では、エアコンの室外機が正常に動作する外気温の上限は「43℃」とされています。

しかし、都市部のヒートアイランド現象、アスファルトの照り返し、コンクリート壁からの放射熱などを考慮すると、実際の体感温度や室外機の表面温度はそれを大きく上回るケースがあるのです。

とくに、築年数の古い集合住宅のベランダでは、狭い空間に熱がこもりやすく、風通しが悪いことで室外機が常に高温状態にさらされ、壊れやすくなります。


■ 実際にあった「室外機トラブル」の声

実際にエアコンの効きが悪くなった方からは、こんな声もあります。

「電源を入れてもぬるい風しか出てこなくて、外を見たら室外機の排水も止まっていた。たぶん壊れたんだと思う。」

「10年以上使っているエアコンで、しかも直射日光がガンガン当たる場所に室外機があるから、やっぱりダメだったかも。」

こうした現象は、熱による「コンプレッサーの停止」「冷媒の異常圧」「排気ファンの故障」などが原因であることが多いとされています。


■ 命に関わる「室外機の故障」

東京23区だけでも、2025年6月~8月の間に熱中症が疑われる死亡例が60人。そのうち41人は「室内でエアコンを使用していなかった」と報告されています。

ここで注目すべきは、「使っていなかった」理由の中に、「故障して使えなかった」ケースも含まれていると考えられる点です。

特に高齢者や障がい者、病気療養中の方にとって、エアコンが使えないことは「命の危機」と直結します。


■ 今すぐできる!室外機の熱対策

それでは、猛暑での室外機トラブルを防ぐためには、どうすればよいのでしょうか。専門家の意見や実践的な方法をもとに、いくつかのポイントをご紹介します。

① 日陰をつくる(直射日光を避ける)

  • 市販の「室外機用サンシェード」や「すだれ」などで、上部に日陰を作る
  • ポイントは、「風通しを確保すること」。
  • 室外機の前面・側面・背面を覆ってしまうのはNG。空気の流れが悪くなり、逆に過熱の原因になります。

❌ 銀マットで完全に覆う
⭕ 上部だけをカバーして影を作る

② 室外機まわりの掃除

  • 背面や吸気口にホコリ・毛・糸くずなどが詰まっていないか確認。
  • ベランダで洗濯物をパンパン叩くと、ホコリが吸い込まれて詰まる原因になります。
  • 最低でも月に1回は、室外機の後ろを確認・掃除しましょう。

③ ベランダの床温度を下げる

  • 室外機の下に人工芝や断熱マットを敷いて、床の熱反射を減らす
  • ベランダが高温になると、室外機が吸い込む空気も温まり、冷却能力が下がります。

④ 室外機が古いなら買い替えも検討

  • ダイキンなど一部のメーカーでは、外気温50℃対応モデルも登場しています。
  • 10年以上経過しているエアコンは、効率が悪く電気代も高くつくので、熱対策の意味でも新機種導入がおすすめです。
  • 補助金制度(自治体によって異なる)を活用すれば、出費も抑えられます。

■ 高齢者・障がい者の命を守る視点で考える

筆者自身、脳疾患の後遺症で高次脳機能障害とてんかんを抱えており、**「暑さで体調を崩す=命の危険」**と強く実感しています。

暑さの感じ方や体の反応は人それぞれですが、体温調整がうまくいかない方にとって、室温30℃以上は非常に危険です。

それにもかかわらず、エアコンが「壊れていた」「つけ方が分からなかった」「つけても冷えなかった」といった理由で命を落とす人が、毎年後を絶ちません。

だからこそ、室外機のメンテナンスや故障予防は、単なる「家電管理」ではなく、命を守るための行動として位置づける必要があります。


■ まとめ:命を守るために“室外機を守る”

今年の夏は、過去にないレベルで暑くなっています。

外気温43℃という限界を超えるような環境では、エアコンがフル稼働しても能力を発揮できないことがあります。そして、室外機が壊れれば、室内はすぐに蒸し風呂状態に。

  • 「とりあえず日陰を作る」
  • 「掃除する」
  • 「買い替えを検討する」

そんな小さな一歩が、自分自身や大切な人の命を守ることにつながります。

夏を乗り切る準備、今からでも遅くありません。


🔧【チェックリスト】今すぐ確認!

  • □ 室外機に直射日光が当たっていないか?
  • □ 周囲にゴミやほこりが溜まっていないか?
  • □ 室外機の吹き出し口・吸気口に障害物はないか?
  • □ エアコンは何年使っているか?(10年以上なら要注意)
  • □ 室外機の風通しは良いか?

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