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「暴走する高齢指導者」とAIの冷静さ──アメリカ×イラン対立から考える未来の判断力

目次

はじめに──世界を動かすのは「70代以上」の脳

2025年現在、世界の主要国家を率いるリーダーの多くが70歳以上です。
そして今、地球規模の緊張が一触即発の状態にある――その裏に「高齢指導者の意思決定」があります。

  • トランプ元大統領:79歳(再登場)
  • プーチン大統領:72歳(ウクライナ侵攻)
  • 習近平国家主席:72歳(台湾への影響力拡大)
  • ネタニヤフ首相:75歳(ガザ地区攻撃)
  • ハメネイ師(イラン最高指導者):86歳(米国・イスラエルと対立)

もはや「高齢者による未来設計」と言っても過言ではありません。
そして問題は、「彼らの判断力は本当に健全なのか?」ということです。


アメリカ×イラン──憎悪の連鎖が生んだ半世紀の対立

1953年:始まりは米CIAの“介入”

アメリカとイランの対立の根底には、石油と政権の介入があります。
1953年、イランのモサデク首相が石油の国有化を進めたことで、米英の利権が脅かされ、CIAはクーデターを画策。モサデクを追放し、親米のパーレビ国王を復権させました。
ここからイラン国民の反米感情が芽生え始めます。

1979年:イスラム革命で決定的断絶

1979年、ホメイニ師が指導するイスラム主義革命により、パーレビ王政が倒されます。
アメリカは亡命した国王を受け入れたことから、イランでは大使館が占拠され、米大使館人質事件が発生。以後、両国は国交を断絶し、深い対立の時代に突入しました。

2000年代以降:核と制裁の応酬

2002年、イランの核開発が発覚し、アメリカは「テロ支援国家」としてイランへの制裁を強化。
2015年、オバマ政権のもとで核合意が成立しましたが、トランプ政権は2018年に一方的に破棄
以後、イランは段階的に核合意を離脱し、緊張が再び高まりました。

2020年:ソレイマニ司令官の暗殺と報復

2020年、トランプ政権はイラン革命防衛隊の「コッズ部隊」司令官ソレイマニ氏を空爆により暗殺。イランはイラクの米軍基地を弾道ミサイルで攻撃し、報復の応酬が続きます。
その後もイランはトランプ氏の殺害を視野に入れた報復を示唆しており、個人間の対立が国家間の緊張に直結している異常な構図です。


現在の危機:核施設攻撃とイスラエル報復

2025年6月、ついに米軍がイランのフォルドゥ地下核施設を爆撃。
報道によれば、B2ステルス爆撃機によるバンカーバスター爆弾が使用されたとされ、深さ80mにあるウラン濃縮施設が狙われたとみられています。

これに対し、イランはイスラエルにミサイルで報復。商都テルアビブなどで爆発が確認され、中東全体が報復の連鎖に巻き込まれる懸念が強まっています。

イラン原子力庁は核開発の継続を宣言し、「核の殉教者の道を止めることはない」と強硬姿勢を崩していません。


脳科学から見る「暴走リーダー」のリスク

ここで考えたいのが、「なぜここまで極端な判断が続くのか?」という問題です。
その答えの一部は脳の老化にあります。

● 前頭前野の役割

脳の最前部に位置する**前頭前野(Prefrontal Cortex)**は、「理性」「感情の抑制」「共感」「論理的判断」「長期的視点」などをつかさどる領域です。

高齢になるとこの前頭前野の働きが低下し、

  • 過去の成功体験に固執しやすくなる
  • リスクよりも名誉や威信を優先する
  • 共感力が低下し、敵意を抱きやすくなる
  • 柔軟な判断ができず、報復や制裁に走りやすくなるといった行動が出やすくなります。

● トランプ氏とハメネイ師は“共に高齢”

実際、トランプ氏は79歳、ハメネイ師は86歳。
どちらも「若者の未来より、自身の信念や体制維持」が最優先になりやすい年齢層です。
もし、脳科学的なリスク評価が政治に導入されていれば、こうした暴発は回避できた可能性があります。


AIという「冷静な補佐官」の必要性

このような状況の中、AI(人工知能)に注目が集まっています。
AIは人間のように感情に左右されず、数百万のシナリオを冷静に評価する能力を持っています。

AIが果たせる役割

分野内容
判断の偏り検出高齢指導者の発言・政策に潜む感情的なバイアスを警告
リスク予測軍事衝突・経済制裁・国際信用失墜などのシミュレーション
倫理的評価政策が国際法・人権・環境にどう影響するかを客観評価
意見の偏在分析会議に多様性が欠けていないか、反対意見が抑圧されていないかを可視化

人間の「暴走」を防ぐのは、AIという冷静な第三者なのかもしれません。


「年齢制限」は是か非か?

近年、米国や欧州では、「政治家の年齢制限」を議論する動きもあります。

  • 認知機能検査の義務化(例:MMSE、MRI)
  • 大統領候補に上限年齢(例:75歳)を設ける提案
  • 政策判断を個人に集中させない「合議制モデル」への移行

年齢が高いこと自体は悪ではありません。
ただし、「自分の判断が正しい」と信じてしまう前頭前野の老化には、本人には自覚がないという致命的な問題があります。
そのとき、私たちは誰がその誤りを正すのか――それが、AIかもしれないのです。


おわりに──冷静な未来をつくるのは“協働の意思決定”

「戦争を回避するには、冷静な判断が必要だ」
それは誰もが口にする言葉です。
しかし、現実には「感情」と「脳の老化」と「偏った情報」によって、その冷静さは崩れやすくなります。

だからこそ今、我々が求めるべきは、

  • 高齢者の経験
  • 若者の多様性
  • AIの冷静さ

これらが融合する協働型の政治判断モデルです。
感情と報復の連鎖ではなく、科学と未来への視点が主導する国際関係を築くために、今こそ大きな転換が求められています。

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