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SNS詐欺は「FacebookからLINEへ」誘導される──その巧妙な心理トリックとは?

目次

■ はじめに

「Facebookでメッセージが届き、LINEへ誘導された」
この流れ、あなたにも心当たりがありませんか?

それは、デジタル時代の“感情型詐欺”の典型的なスタート地点です。はじめは無害そうな言葉から始まり、最終的には金銭的な搾取へとつながっていきます。

この記事では、なぜ詐欺師たちはFacebookではなく、LINEへと被害者を誘導したがるのか、その心理的・技術的な背景を解説します。また、詐欺の流れを可視化し、実際のメッセージ例とともに、被害を未然に防ぐ方法をお伝えします。


■ FacebookとLINE──詐欺師の使い分け戦略

◯ Facebook:詐欺の「入口」

  • 実名ベースのSNS
  • 公共性が高く、やり取りが可視化されやすい
  • Meta社のAIによるスパム検知が厳しい

詐欺師にとってFacebookは、ターゲット探しのための「釣り場」です。検索機能やグループ機能を活用して、高齢者や一人暮らしの方、趣味嗜好が合いそうな人物にアプローチします。


◯ LINE:詐欺の「本番ステージ」

  • やり取りが密室化される
  • 偽名・使い捨てアカウントの作成が容易
  • 通話・画像・動画・スタンプで信頼関係を演出しやすい

LINEは、詐欺師にとって“都合の良すぎる道具”です。Facebookでは簡単にバレてしまう「甘い言葉」や「金銭要求」も、LINEの中では密室で行えるため、被害者は「他の人に相談する機会」を失います。


■ 実際の会話例:LINEに誘導される流れ


Facebookでのやりとり:

(女性を装う詐欺師)
はじめまして。
私は優子と申します。あなたの投稿を見て、気になってしまいました。
最近熱中してること、ありますか?😊

(男性)
今はランニングとカメラですね。優子さんは?

(詐欺師)
私はピアノが趣味です。今度、演奏動画を送りますね🎵
でもMessengerでは送れないので、LINEでつながってもいいですか?


LINEに移行後のやりとり:

(詐欺師)
実はスマホが壊れてしまって、修理にお金がかかって…💦
少し助けていただけませんか?
1万円だけでいいんです…


✅ ここでの心理トリック:

  • 「共通点」を提示して親近感を作る(趣味や日常)
  • 「演奏動画」など感情を揺さぶる理由でLINEに誘導
  • 「困っている人を助けたい」という良心に訴える
  • 少額から要求することでハードルを下げる

■ なぜLINEは詐欺に悪用されやすいのか?

特徴詐欺師にとってのメリット
密室的な会話空間他人にバレにくい
電話番号で簡単にアカウント作成なりすましが容易
ブロックされても別アカウントで再接触持続的な攻撃が可能
音声・動画・スタンプが使える「親密さ」の演出がしやすい
高齢者にも普及している詐欺対象が広い

詐欺師は、LINEの「信頼しやすさ」を逆手に取り、“家族的な距離感”を演出することで、被害者を孤立させ、深く関係に巻き込んでいきます。


■ 新しい視点:AIを活用した詐欺の進化

最近では、生成AIを活用した詐欺アカウントも出てきています。たとえば、

  • ChatGPTなどで生成されたスムーズな日本語のやり取り
  • AI画像で作られた「美男美女のプロフィール」
  • 自動応答ボットで100人以上と同時にやり取り可能

これは、もはや**個人の詐欺師ではなく「詐欺の工場」**とも言える仕組みです。


■ 被害を防ぐためにできる3つの鉄則

① LINEに誘導されたら「赤信号」

LINEでつながる必要が本当にあるか?を必ず一度立ち止まって考える。

② 金銭要求が出た時点で即ブロック

少額でも絶対に送らない。「返す」という言葉に騙されないこと。

③ 誰かに相談する

一人で判断せず、家族・友人・AI・相談窓口に話してみる。
詐欺は「孤立した人」を狙う。


■ 終わりに:信頼は「手段」ではなく「結果」である

FacebookもLINEも、私たちの暮らしに欠かせない便利なツールです。しかしその便利さの裏に、悪意のある利用者が潜んでいることも忘れてはいけません。

信頼とは、一方的に与えるものではなく、時間と行動の積み重ねの上に築かれるものです。
たとえ相手がどれだけ「優しく」「親しげに」ふるまっても、見知らぬ人からの急な親しさには、警戒心を持つことが必要です。

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